いやー、しかし寒い、、
寒いなあ…
帰り道、僕は街の夜道を歩いている。
昔を思い出す
10年前とか、
あの頃は、毎年雪が積もる日が1日か2日ぐらいあったな
朝起きるなり冷たい雪を丸めて、遊んでた。
当時は冷たい白のフワフワに、ワクワクして寒さなんか気にならなかったな。
今、雪が降っている。確かに少しロマンチックな気持ちになった。このところ見ていなかったから特に。
…
イヤ、けどやっぱサミぃ、
肩をすくめる。
ロマンチックは一瞬でどっか飛んで、代わりに僕は早歩きになっていた。
そして、ふと気付いたのです。
本来、冬ってこんなもんじゃなかったか…?
!
その瞬間冬の姿が見えた。
「このくらいの、寒さなんて、大したことじゃない、ここ数年が、暖かかっただけだろう」
冬がすました顔でこちらを見ている。
たしかに言われてみればそうだ
そう思うと、こちらとしてもこの程度の寒さにブルブルしているのがバカらしくなってきた。よし、ここは一つ上着でも脱いでやろうかと、立ち止まってジャケットのチャックを開けようとする。
しかし、凍てつくような風が一吹き!
思わずチャックを締め直し、思い知らされる。
気づかないうちに、冬と僕の間には抗えない上下関係ができていたのだ…
子どもの頃と同じと言うわけにはいかずとも、寒さなんてなんのそのと、スカした顔で空を見上げてこの極寒の街を悠々と歩いてやりたい。そんな冬への反抗心が腰をもたげてきた。
よし…
ユニクロで、ベストのウルトラライトダウンを買った。
暖かく、上着の中に着れて着膨れしないから、まるで薄着してるようにさえ見える。
まさに人類の大発明、マジカルウェポン!
そして僕から冬に向けての宣戦布告。
…
もう寒くねえ。
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